女将のお針箱

オリーブの鏡


薄暗い部屋

壁に質素な木の枠がついた鏡が

かかっている

枠にはオリーブの枝が絡まって

大きさは B3 くらい

 

鏡の前の床には

鏡とちょうど同じくらいの大きさに

切り取った穴が開いていて

中には水が張ってある 

覗いてみると

深さ40センチくらいの水槽が

埋め込んである感じ

一体 何のために 

こんな細工がしてあるのだろう

 

小高い丘の上で 若い男が

遠く海を見つめていた

男は ムハンマド と

呼びたくなるような顔をしている

 

上空から彼を見下ろす私は

ドローン または 

少々太めの トンビ

彼の頭上をくるりと一周

輪をかいた

 

私は空を飛んでいた

 

何年振りだろう 空 飛ぶの

 

街中を歩く彼の後ろ姿をみつけた

木綿のワンピースのようなものを

着ている

友布の太めのベルトがついていて

ベルトから下は太いプリーツ

白地にブルーのストライプ

民族衣装では なさそう

服装からは 国も職業も 

わからない

 

下手で 恥ずかしいけれど

こんな感じ


20210609.jpg


次の場面では

彼が別の男と激論を戦わせている

口角泡を飛ばす とは 

まさにこのことか


いまにも鼻と鼻が

くっつきそうなくらい至近距離

飛沫感染必至だ


しかし

二人の口から飛び出してくるのは

泡ではなくて シャボン玉

次から次へと シャボン玉

 

声は聞こえないのだけれど

興奮して目も口も大きく開けて

わめきあっている

でも 出てくるのは シャボン玉

論点は

わからない

 

やがて 論破されたのは 

ムハンマドの方だった


いつの間にか

ムハンマドが 鏡の前に立っている

足は 鏡の前に埋められた水槽に

膝近くまで浸かっている

胸の前で指を組み

鏡に向かって

何かブツブツ言っている

懺悔 しているような様子

祈っているようにも見える

 

そこで目が覚めた

 

オリーブの花言葉を調べたら

「平和」 だった



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百日紅の女将

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